歴史街道倶楽部 お知らせ
イベント報告:新春文楽鑑賞会 事前解説付き 七福神宝の入舩 傾城反魂香 曲輪文章
鑑賞前の事前解説では、1月に襲名披露をされた、六代目竹本錣太夫(しころだゆう)さんにご登場いただきました。
就職を考えていたとき、テレビで文楽を見て太夫の声に衝撃を受け、二十歳で文楽の世界に入門されたという錣太夫さん。
「いきあたりばったりの衝動的な人生だが、この仕事をつらい、辞めようと思ったことは一度もない。生活苦はあったけれども、自分が伝えたいと思っていることがお客様に通じないことが一番つらい」「技芸員は10年単位の努力の積み重ねで技量があがるもの」「若い太夫が少なく、文楽の将来を心配している」等のお話をされるお姿から、実直なお人柄が伝わってくるようでした。
そして最初の演目『七福神宝の入舩』は、七福神が宝船の上で得意の芸を披露しあう、新年にぴったりの内容。琴・胡弓の演奏や腹鼓・竿音の表現など、三味線の方の技にも大いに楽しませていただきました。
『傾城反魂香』は、六代目竹本錣太夫さんの襲名披露狂言。狂言半ばには、床にて襲名披露口上がありました。
『曲輪文章』は江戸時代前期に実在し二十代で夭逝した名妓・夕霧の追善劇。
いずれの演目も新春らしい大団円で、劇場内にたくさん飾られた繭玉の華やかさも相まって、お正月気分を堪能することができました。
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