言わずと知れた日本を代表する寺院・東大寺。修学旅行や遠足で、一度は訪れたことのある方も多いのではないでしょうか？今回は、仏像と奈良が大好きな”ホトケ女子目線”でご案内いたします。
　まずはお寺の正面玄関、鎌倉時代の東大寺復興の象徴ともいえる南大門から旅は始まります。
門をくぐる者たちににらみを利かす仁王様。日本最高峰の仏師集団、慶派の技術が光ります。参道をまっすぐ進む…ではなく、あえて東の方へ。ゆったりとした坂を上ると、そこは東大寺の「上院地区」と呼ばれる場所。東大寺創建に関わるお宮・手向山八幡宮、東大寺以前の信仰を残す法華堂、そして”お水取り”で有名な二月堂と、上院地区には東大寺を語る上で欠かすことのできない堂宇が軒を連ねています。”奈良太郎”と呼ばれる創建当時から残る鐘楼の横を過ぎると見えてくるのが大仏殿。上院地区の歴史を知った上でお参りする大仏様は、また格別。様々な思いがよぎります。最後に東大寺ミュージアムを見学。贅沢に、東大寺だけを巡る半日となります。
　コロナ禍の今だからこそ、皆様と共に、疫病から世界を救うため造立された大仏様にお参りできればと思います。

【ガイド紹介】
安達えみ氏（合同会社榧 代表）
静岡県出身。2014年に奈良が好きすぎて東京から移住、フリーランスになる。
デザイナー・イラストレーター、ツアーガイド、イベントプロデュースなどジャンル不問。
イベント時などは「ホトケ女子」の名で活動している。