今春より始まりました「西国街道を行く」シリーズ。第２回は、天下分け目の合戦「山崎の戦い」の古戦場をたどり、西国街道の宿場の一つ、「山崎宿」を目指します。
　スタートはJR長岡京駅からです。そこは幻の都と呼ばれ、まだまだ解明しきれていない長岡京の条坊の真ん中です。街道をやや逸れて勝竜寺城へ。堅固な城郭は、信長家臣の細川藤孝によって築かれました。また、藤孝の長男 細川忠興に嫁いだ、明智光秀の娘 細川ガラシャの輿入れの城でもあります。すぐ近くには天下分け目の合戦、山崎の戦いで明智光秀が本陣を置いたと伝わる恵解山古墳があり、その頂上から見えるのは光秀が眺めた天王山がそびえます。西から攻め入る秀吉軍を京の手前で迎え討ったのがこのあたりです。
　そして、天王山と淀川の隘路となるところが、京の東寺口より三里、西国街道の宿場として機能していた「山崎宿」です。山城国と摂津国の境にあり、ここも堺と同じく自治都市として権力者の支配が及ばない土地でした。
　多くの歴史上の人物が行き交った西国街道に今も残る歴史の形跡にふれ、往時の面影を感じてみませんか。ガイドは前回に引き続き松浦裕樹氏です。