能の演目「高砂」の物語にも出てくる兵庫県西宮市鳴尾の地にある「西宮能楽堂」で、2021年最初の伝統芸能鑑賞会を開催します。演目は初めての方にも親しみやすい「花月」です。

初めての方にも楽しく能に親しんでいただくために、能の歴史の解説や、舞台上でのすり足・能面付け体験等を行うセミナー「初めまして、能！」に加え、上演前には、演目の解説と「謡と型のワークショップ」を実施します。体験型セミナーの講師は、「花月」を演じる梅若基徳氏です。

昼食は、地元西宮の割烹料理の名店「だしの店 つみ木」による、自慢のだし巻き卵や鯛飯などが詰められたお弁当をご用意しています。また、今回ご参加いただいた方全員に、西宮能楽堂オリジナルの手ぬぐいをプレゼントいたします。

これまで能を観劇されたことがない方にもわかりやすく、親しみやすいプログラムとなっていますので、この機会に能の世界に触れてみてはいかがでしょうか。

～あらすじ～
筑紫の住人であった男は、七歳になるわが子が失踪した悲しみから出家を遂げ、修行の旅に出ます。途中、京都清水寺を訪れると、門前の男が花月という少年が面白い芸を見せると教え、呼び出します。花月は遊興に優れ、寺の縁起を謡い舞い、次々に芸を見せます。僧は花月こそ生き別れになった息子だと気づき再会を果たします。花月は鞨鼓を打って舞を舞い、七歳のとき天狗に攫われてから諸国を転々とした様を語り、父と共に修行の旅に出発します。
（配役）花月：梅若基徳 ／ 旅僧： 原 大 ／ 清水寺門前の者：善竹隆司