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2024年度 現地見学会 2024年度 現地見学会
11月20日(水)に「2024年度 現地見学会」を開催いたしました。
今年度の現地見学会は、当協議会が企業研修や留学生向けに取組み提供している「日本文化体感プログラム」を協議会会員様に実際体験していただき、知っていただくという趣旨のもと行いました。
まず、大阪企業家ミュージアムに集合いただき、「日本文化体感プログラム」についての講義を聴講していただきました。その後、大阪企業家ミュージアム様が開催の「万博で活躍した企業家から大阪を知る見学会」にご参加いただき、大阪が育んできた企業家精神への理解を深めていただきました。
1867年のパリ万博から来年開催される大阪・関西万博まで、実現に関わった企業家の事績と万博への貢献についてクイズも交えながら楽しく紹介いただきました。ミュージアム見学ではスタッフの方がガイドしてくださり、資料・写真からだけではわからないエピソードや逸話、裏話まで聞けることが出来ました。
そこから堺東駅まで移動し、お昼の休憩を挟んで、堺市役所に再集合いたしました。
堺市役所では、21階の展望ロビーにて堺市文化観光局様に観光の取組みについて、ご説明いただきました。21階展望ロビーは地上約80mの市役所最上階で360度の展望が楽しめる回廊式ロビーとなっておりました。この日は大変お天気も良く、世界三大墳墓の一つである仁徳天皇陵古墳はもちろんのこと、あべのハルカスも見渡せました。また、ちょうどロビーでは「堺いいとこフォトキャンペーン」二次選考のためのパネル展示もありましたので、もちろん!一票投票してまいりました。投票に参加すると更にどの作品が最終的に選ばれたかが、気になる次第でございます。
市役所で堺市の景観を堪能した後は、自転車産業が発展した堺の歴史を学ぶため、2022年3月リニューアルオープンされたシマノ自転車博物館を訪問しました。なぜ堺で自転車産業が生まれ 発展したのか、これには先ほど見学をした古墳の造営から戦国時代の鉄砲生産の歴史などが深くかかわっていました。古墳時代、古墳造営には鋤や鍬など鉄製農耕具が欠かせず、鉄器づくりの技術向上が巨大古墳の築造に大きく寄与しました。戦国時代に堺は鉄砲生産の一大拠点となり、このことが堺の鋳造や鍛造をより深化させることになったそうです。明治に入り、いよいよ自転車が日本にも入ってき、鉄砲鍛冶の流れを汲む鍛冶屋がその自転車の修理を手掛け、そこから堺の自転車産業の歴史につながります。
シマノ自転車博物館では、そういった歴史も踏まえながら、自転車の誕生から現代までの200年の自転車のあゆみ、または自転車の科学・技術の発展など魅力あふれる自転車の世界を勉強させていただきました。
思わぬ着眼点から自転車が生まれ、その誕生で人々の生活が一気に飛躍するもその進化の過程ではやはり様々な問題に直面します。しかしその便利さは人々の生活に欠かせないものになり、その時代時代の人々の創意工夫で、より快適に多様性のある乗り物として世界の人々の生活に浸透していきました。博物館の中をスタッフの方に一つずつ説明していただきながら、様々な視点からの自転車を学ばせていただきました。
最後に、「自らが転がす車と書いて「自転車」と呼びます。つまり、自転車を動かす主人公は自分であり、自由に動けるもの。自転車は限りなく自由ということです。」という言葉は今でも大変印象深く残っています。
歴史を勉強することは、さらに様々な角度から物を見れるようになり、常々「丁寧に生きる」ことを心掛けたいと思っている私にとって、それに活かせる大きな学びの場だと感じました。
参加くださいました会員様たちも熱心に興味を持って一日一緒に勉強してくださり、大変充実した現地見学会となりました。
心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。