スタッフレポート
日本文化体感プログラム 11月21日岸和田で実施 公益財団法人中島記念国際交流財団助成事業として『国際交流を体感しよう!「日本文化体感プログラム」』を実施
日本に留学している若者が卒業後、その技能を活かし日本の企業に就職し、日本社会の中で活躍するためには、日本の歴史文化を理解することが非常に大切です。本事業では、日本の歴史文化とその特徴を講義で学び、本物の歴史文化に触れる体験を提供するだけでなく、日本の同世代の若者たちと同様の体験をすることでお互いの文化的価値の違いを知り、相互理解を深めることで、今後の活躍に不可欠なネットワークの構築を目指し本プログラムを企画・実施しました。 今回のプログラムでは、だんじり祭で有名な岸和田で、関西で学ぶ留学生と地元の高校生たちが参加しました。 11月11日(水)、留学生を対象にZOOMを使いオンラインで「日本らしさを世界に」をテーマに日本文化の特徴について講義をおこないました。 基本のテキストに加えて、事前学習として今回訪問する岸和田城や五風荘で見学していただく「城郭や石垣」「池泉回遊式や枯山水などの日本庭園」などについても説明をおこないました。 高校生は11月19日(木)、高校の教室で実施しました。
11月21日(土)、高校生6名、留学生7名が岸和田市だんじり会館に集合。検温と手指の消毒の後、まずは、当日の流れと最後に実施するワークショップのための準備について説明をしました。 ワークショップのファシリテーターの補助として滋賀県立大学の学生2名もプログラムに参加。スタッフからは、感染症拡大防止のための注意事項を再度おこないました。 現地見学は、2班にわかれ、感染症予防のためソーシャルディスタンスが保てるよう、ガイディングレシーバーを活用。全国通訳案内士(英語)のガイドでおこないました。 初めの訪問場所「五風荘」に向かって岸和田城の堀端を歩きます。特徴的な石垣が見える場所で、石垣の年代による違いなどについて説明を聞きます。わからないことを熱心に質問する姿もありました。
五風荘では、建物内の見学と庭園の見学に分かれます。 五風荘は旧岸和田城主岡部氏の新御茶屋跡で、明治維新後、寺田利吉氏が1929年から10年の歳月をかけて造り、1950年、五風荘と名前を改めた邸宅です。現在は、料亭として使われています。二階の一間で抹茶と生チョコ大福をいただきました。 五風荘の庭は回遊式庭園で3つの茶室があります。茶室は木津宗匠師の設計によるもので、特に山亭は形の美しい自然石を礎石とし、その上に茶室が建てられています。五風荘の職員の方々丁寧に案内してくださいました。
岸和田城は戦国時代末期、泉州地域を治めた松浦氏の居城。江戸時代となり、1640年から明治維新まで岡部氏が13代にわたり城主を務めました。五風荘の回遊式庭園と対照的な枯山水の庭園は重森三玲作で「八陣の庭」と呼ばれています。城内では、兜と陣羽織で侍気分を味わいました。 地元のパン屋さんのサンドイッチを屋外でグループごとに食べた後は、最後の訪問先、だんじり会館です。 大阪国際交流センターでボランティア活動にも参加している留学生が、早めに昼食休憩を終えてフェースシールドづくりを手伝ってくれました。
岸和田といえばだんじり祭り。9月のだんじり祭りが見られなくても、いつでも祭を体感できる施設「だんじり会館」で、華やかな彫り物で飾られただんじりや祭の様子を大画面や3D映像で見学しました。
休憩の後は、ワークショップ。それぞれが今回訪問した場所で感じたことを高校生、留学生が意見交換をしながらベストショットを選んでいきました。 班ごとの発表ではそれぞれの母国語で選んだ写真とその理由を説明しました。