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歴史街道 シンボルマークステッカー掲出作業 ~宇治市~ 宇治市 天ケ瀬吊橋~白山神社
現在、歴史街道推進協議会では、「歴史街道」の名前を広く知って頂こうと、各自治体にお願いして、歴史街道シンボルマークステッカーの掲出作業を行っています。 今回は、宇治市を訪問して、印象に残ったポイントを紹介させていただきます。 一つ目が、天ヶ瀬吊橋です。 宇治市の史跡紹介には、「天ヶ瀬吊橋は昭和17年(1942)に架けられました。この辺りの渓谷は宇治川ラインと呼ばれ、桜と紅葉の名所として有名です。天ヶ瀬は、古くは甘樫(あまかし)の浜といわれ、宇治田原から搬出される薪(タキギ)をいかだに組んで田原川に流し、このあたりから船で伏見や大阪に運んだといわれています。ここより500m上流には天ヶ瀬ダムがあり、その東側にはバードウォッチングや森林浴が楽しめる天ヶ瀬森林公園があります。」と記載されていました。 吊橋の長さは約54m、幅員は約2mの歩行者専用の橋で、2020年5月に25年ぶりのリニューアル工事が終わったばかりでした。この橋の上から見渡せる天ヶ瀬ダムをはじめ周りの渓谷は、しばらく居ても飽きさせない光景でした。もうすぐ始まる紅葉の時期には、きっと素晴らしい風景を見せてくれることでしょう。 なお、交通アクセスは、JR奈良線宇治駅、京阪宇治線宇治駅から徒歩で約30分です。
二つ目が、白山神社です。ここは、天ヶ瀬吊橋から徒歩で約20分程です。「京都の自然二百選」にも選ばれた宇治市白川娑婆山にある神社で、自然が美しい里山の風景が残る場所にありました。 神社の前の案内板には、「当地白川は、藤原頼道が山荘を設けたところといわれ、頼通女四条宮寛子はここに地を相して、康和4年(1102)金色院を造営した。当社は、久安2年(1146)に創建された金色院の鎮守社である。本殿は、一間社流造檜皮葺で、堂内には伊邪那美尊坐像(重文藤原)を安置している。拝殿(重文鎌倉)は、宇治離宮の遺構ともいわれ、方三間単層四注造茅葺で、鎌倉中期の様式を示しており、腰高障子をたて、住宅風の古建築である。社宝として、十一面観音像(重文藤原)がある。」と記されていました。 急な石段(本当に急でした)を登ると、ひっそりとして静かな空間の中に歴史を感じさせる茅葺き屋根の拝殿が姿を現しました。拝殿の屋根は、最近葺き替え工事が完了したそうで、丸みを帯びた柔らかな曲線と、先端まで均一に整えられた美しさは見応えがあります。 また、近くには、弘治年間(1555~58)に創建されたと伝えられる浄土宗の寺院で、金色院の遺宝が多数伝えられていることでも知られている地蔵院があります。 今回紹介した場所に、平等院や宇治上神社を加えれば、コロナ対策に留意しながら、これからの紅葉の時期、一日ウォーキングにお勧めです。